私は、23歳から宝石販売に携わり、販売員やデザイナーとしての経験を積みました。アクセサリーを身に付けることで、お客様の顔がパッと輝く…その瞬間が大好きで、お客様一人ひとり、世界に1つだけのジュエリーを創り続けてきました。
お客様に支えられ約20年、45歳のとき独立し、宝石店を開業。しかし順風満帆とはいかず、家族の不幸事や経営者としての悩みで精神的に不安定に。食器棚の招き猫も悲しい表情をしているように見え、「今の私と同じだ」という印象を持ったことを強く覚えています。
そんな状態が数年間続きましたが、ふと、悲しい表情をしていたあの招き猫にデコレーションをしてはどうだろうかと思いつきました。「これをキラキラ輝かせたら、私も元気になるかもしれない!」と思い、材料を集めて作り模索する中で、宝石のデザインと同様に必要なものは「デザイン力」だということに気づいたのです。
空想の中で物語を描き、人間として擬人化されたデザインを生み出す。私はこれを「デコアートの世界」と命名しました。
例えば、「レトロな雰囲気を待つ貴婦人」という招き猫は大正ロマンの竹下夢二の世界観をイメージした女性像。右手を上げた黄色の招き猫は、志賀島で王制を誇った卑弥呼がモデル。白い陶磁器製の招き猫はパリの空の下をお洒落な洋装で歩くパリジェンヌをイメージして「マドモアゼル」と名付けました。
私が創るジュエリー招き猫®は、ただ陶器の招き猫にストーンやパーツを貼っただけの招き猫ではありません。エレガントでゴージャスに輝き、そしてすべてがオリジナルです。ジュエリー招き猫®の創りだす「デコアートの世界」。一つひとつのストーンに想いを込めながら新しい作品を生み出しています。
キラキラと輝くジュエリーや招き猫をご覧になった皆さんが、驚き笑顔になり幸せを感じてくだされば、私も嬉しく思います。ジュエリーデザイナー・千手あずさの世界をぜひお楽しみください。
ジュエリーデザイナー 千手あずさ(せんじゅあずさ)
公益社団法人 日本ジュエリーデザイナー協会正会員
社団法人 日本ジュエリー協会認定コーディネーター3級
宝石に携わって約40年、デザイナー歴10年以上の経験と感性で「ジュエリー招き猫®」を生み出し、デコ職人を養成。現在、北九州市を基点に東京や福岡など幅広いエリアで活躍中。
現在は、新店舗での宝石販売と貴金属の買い取り業に加え、「ジュエリー招き猫®」の展示販売やデコ体験教室を開いている。最近ではテレビや雑誌でも「ジュエリー招き猫®」が話題となり、百貨店への出店やギャラリーでの展示会を開催。
人の心を癒し、輝くパワーで開運を呼び込む作品を「ものづくりの街・北九州」から発信していきたいと考えている。
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